カテゴリー別アーカイブ: ソーシャルゲーム

ソーシャルっていうか。

半月くらい前だったろうか、僕はTLに流れてきたこのTweetをみつけた。

なんとなく気になってふぁぼっておいたんだけど、その後、何度も頭をよぎることがあった。どうしても頭から離れずモヤモヤしているので、メモりながら整理しておこうと思う。

ソーシャルゲームって端的には「SNS上でつながっている知人とコミュニケーションをとりながらプレイするゲーム」で、それでいて人間の欲を刺激するような設計になっていたりすることが多い。

最近バズワードっぽい「ゲーミフィケーション」に興味ある人はこのへん読むと結構面白いと思う。

人はどういうことを自分から進んでやろうとするのか、楽しんでやろうとするのか、という問いがわきおこってくる。人間の内からおこってくる欲求にはどんなものがあるのだろうか、ということが気になってくる。そういうことを調べているうちに、スティーブン・リースという心理学者が「人間には16の基本的な欲求がある」と主張している

16の基本的な欲求 – Gamification

でも、それと同列、もしくはそれ以上に大事なのって、アプリ起動時にユーザが得られるベネフィット提供ができているかどうか、なんじゃないかと思ったりした。

というのは、「おさわり探偵なめこ栽培キット」というiPhoneアプリがどうやら流行っているらしいという事で、ためしにプレイしているときに感じた。

どんなゲームかというと、こんな風になめこを栽培して収穫するだけのゲーム。
収穫するとポイントがもらえて、そのポイントで栽培施設をちょっとずつ良いものにしていく。
で、レアななめことかがいて、図鑑を埋めていくイメージ。

実はこれって、全然ソーシャルじゃない。ランキングも何もない。誰かと協力するわけでもない。
でも、アクセスするたびになめこがポコポコ生えている。しばらく眺めているとポコポコ生えてくる。面白いんだか面白くないんだか正直分からないんだけど、ついつい起動しちゃう感じが、なんかヒントになりそうだなーと思っていた。

そこで、冒頭のTweetがちょっとだけリンクする。

リンクです

暇な時にアクセスしたら前に見たのと違う画面が出てて、10分くらい時間潰せるコンテンツが見つけられたらいいみたいな感じ

なるほどと思って、いくつかサービスを「アクセス時に得られるベネフィット」という軸で見てみる。
確かに、何故そのアプリを起動するか考えてみると、なにか更新されてるかというモチベーションだと思う。で、その期待値が高ければ高いほど頻繁に起動する。

なので、ちょっとした仮説だけど、Twitterのfollowingが多い人のほうが、Twitterへのアクセス頻度は高い気がする。

たまには空も見上げよう(゚∀゚)

時代はとにかくソーシャルっていう感じですが、冷静に一歩引いて見ると、“アクセスしたときに前に見た画面と違う”面白いモノを見せることが大事なんじゃない?かなーと。

スキマ時間を狙うアプリやサービスは、こういうことも意識して設計してみたりすると面白いかもしれないですね。

「パクり」はなぜ悪なのか

ここ最近、Webサービスとかソーシャルゲームとかを見ていて「パクり」についてちょっと思うことがあった。

例えば、自分が日本向けのWebサービスを展開していて、そこそこ儲かっているとする。しかし、ある日突然外国で、とても似たようなサービスが展開されてしまう。

面倒な訴訟の上、差し止めることはできるかもしれない。
でも、それってさっさと国外展開しなかった自分の責任なんじゃないのって思うわけです。

パクられるってことは、認められた上で、オリジナルでは不満足であるってことで。
今までだってそうやって、いろんな製品が成熟してきたんだと思う。
(これはここがいいよね!でも、もうちょっとこうした方がいいんじゃないの?とかね。特に日本の場合だと、言語の問題もありますね。)


ソーシャルゲームを例に出しちゃうけど、FarmVilleもサンシャイン牧場も似てるし、牧場系っていうジャンルができるくらいいろんなものがある。もはやどれがオリジナルだったか僕は知りません。
コンシューマゲームで言うRPGっていうジャンルができたという感じじゃないのかな。

なので、個人的には普及させたもの勝ちじゃないかな、ってのが正直なところです。
市場は思った以上に正直だし、コンテンツメーカー側はコンテンツの内容を充実させることはもちろんですが、如何にスマートにデファクトをとるかってところにも知恵を絞るべきかと思います。

TGS2011でGREEの田中社長が、業界を震撼させるような発言をして少し話題になっています。タイトルがちょっと釣りっぽいのですが、よく読むとそこまで突飛なことは言ってないと感じます。

「重要だと思うのは、あるゲームデザインが流行ったときには、それをコアにしていろんなモチーフのゲームを作るべき。作り手は飽きてしまうので、『新しいものを』という考えになりがちだが、ユーザーとしては『まだまだ同じものが欲しい』という状態である。そういうとき(作り手)は早く変化しすぎずに、(ユーザーが)いま欲しいと思っているものを提供するべき」

ニコニコニュース – グリー田中社長「あるゲームが流行ったら、同じようなものを作りまくるべき」

ちなみに過去にZyngaのCEO、Mark Pincusも以下のような発言をしている(らしい)。元従業員とやらが言っていたみたいなので、誇張されているかもしれないですが。

mark pincus

“I don’t fucking want innovation,”
“You’re not smarter than your competitor. Just copy what they do and do it until you get their numbers.”

俺は革命とかそんなもんはいらねえ。
お前はヤツらより頭が良くないんだから、ヤツらの会員数を超えるまでただコピーしまくればいいんだ。

SFWEEKLYNews – FarmVillains

これもGoogleの経営理念の正反対を行くDo Evilだとか言われ、結構叩かれた。でも、叩いてるユーザだってFarmVilleで遊んでるんだよね、きっと。

そもそも何故パクりは絶対悪のようになってしまっているのか。
どんな意見があるのかなーと調べていると、ひとつ面白い意見があったので紹介したい。

現代の最先端技術は、昔と異なり、非常に開発コストがかさむ。
数百億円~数千億円の資金を投入して、新しい装置、ソフトウェア、精密機械が開発される。
パクリというのは、その開発費用をかけずして、他人の成果を無償で使用し、販売する事である。
当然、開発費用の分だけ、製品価格も低く抑えられる事になる。
消費者は、同じ物を安く手に入れられるのである。

そこだけに着目したらいい事だが、実は、パクリによって、社会的にでっかい損失を引き起こす可能性がある。
開発力のある企業が、投資が回収出来ずに倒産する可能性である。
分かるだろうか?

パクリは、オリジナルがあって始めて成立するのだが、パクリ市場が巨大化する事で、オリジナル市場が崩壊してしまうのである。
そうなると、誰も開発しなくなってしまう。
社会の技術的発展のプロセスが、成立しなくなってしまうのである。

この点から、パクリはやってはならない事だと、私は思う。

中国雲南旅日記 – パクリはなぜダメか

なるほどたしかにこういう開発コストが非常にかさむ研究などは特許で保護されるべきだと思う。

ただ、今ありとあらゆるモノの開発コストは格段に下がってきているし、この加速は止まらないだろう。
だからこそ、スピード勝負であり、頭脳が勝敗を分けると思うのです。

もちろんオリジナルの美学は理解しています。ユーザが何を求めているのかをただただ正直にプロダクトに落としこむ、という発想をすると今売れている他社製品をコピーする、というのは単純に近道なんじゃないかな、と思うわけです。

賛否両論ありそうですがねー。

さらに調べていると、これは!と思う名言を見つけた。
うーん、俺が言いたいのはこれに尽きるのかもしれない。

確かに盗作した。だが俺の書いたものの方が面白い。

[出典]
アレクサンドル・デュマ(19世紀フランスの小説家、1802~1870)
盗作の裁判にかけられて