さて、前回のブログで書いた「さくらのVPSを使って、rtmpdumpでradikoを録音する」の続きです。
さくらのVPS上で録音できたはいいものの、flvでdumpしてきていたのでiPhoneで聴けないしファイルサイズも大きいし、というところが個人的にはとてもネックでした。
flvをmp3に変換するのはいいとして、どのように同期させるか悩んでいたところにDropboxではどうだろうと思いました。
もし、さくらのVPSにDropboxをインストール出来るのなら、あらゆる問題が一気に解決しそうです。ということで、やってみました。
DropboxのCLI版のインストールにはPython 2.5以上が必要なので、まずはそちらをインストール。
$ wget http://www.python.org/ftp/python/2.7.1/Python-2.7.1.tgz
$ tar xvzf Python-2.7.1.tgz
$ cd Python-2.7.1$ ./configure –prefix=/usr/local/Python-2.7.1
$ make
$ su make installDropboxのダウンロードを行います。さくらのVPS標準OSはCentOS 5.5 x86_64なので、間違えないように。
$ cd$ wget -O dropbox.tar.gz “http://www.dropbox.com/download/?plat=lnx.x86_64”
$ tar -tzf dropbox.tar.gz
$ tar -xvzf dropbox.tar.gz
$ wget http://dl.getdropbox.com/u/6995/dbmakefakelib.py
$ wget http://dl.getdropbox.com/u/6995/dbreadconfig.py
$ wget http://www.getdropbox.com/download?dl=packages/dropbox.pyこれで起動します。
$ ~/.dropbox-dist/dropboxd &
This client is not linked to any account…
Please visit https://www.dropbox.com/cli_link?host_id=7d44a557aa58f285f2da0x67334d02c1 to link this machine.すると、初回起動時は上記のようにこちらにアクセス!のようなリンクが表示されるので、ブラウザからアクセスしてください。ログインすることでユーザを判断するようです。
$ /usr/local/Python-2.7.1/bin/python ~/dropbox.py statusDownloading 1 file (754.9 KB/sec, 14 min left)上記のコマンドで、ステータスを確認すると、同期中であることが分かります。
試しに~/Dropboxの中にファイルを作ってみました。
vi ~/Dropbox/Public/test.txt保存とほぼ同じタイミングで、Windowsクライアントでの同期が確認されました。
参考: http://www.hyk-home.com/blog/infra/archives/2009/05/05-202601-137.html http://wiki.dropbox.com/TipsAndTricks/TextBasedLinuxInstall

次は、録音終了と共にFLVをmp3に変換します。こうしないとiPhoneで聴くことができません。
まずはテスト。
$ ffmpeg -y -i TBS_BAKUSHO_20101201T010001.flv -acodec libmp3lame TBS_BAKUSHO_20101201T010001.mp3このままだと何故かファイルサイズが1.4倍くらいになってしまった。2時間番組を録音するとFLV形式でも40MB以上になるので、mp3にしたらせめて2/3にはなってほしい。
ビットレートやサンプリング周波数を変更してみる。
$ ffmpeg -y -i TBS_BAKUSHO_20101201T010001.flv -ab 16 -acodec libmp3lame TBS_BAKUSHO_20101201T010001.mp3できたファイルは変わらず55MB。出来上がったmp3ファイルを調べてみるとビットレートに変化がない。オプションが効いていない。。
もっと小さいファイルで実験しよう。下記のようにオプションの指定方法を変更。
$ ffmpeg -y -i TBS_radiko_20101211T155501.flv -ab 32000 -ar 24000 -acodec libmp3lame TBS_radiko_20101211T155501.mp3こうすると見事にファイルサイズは小さくなりました。試しにこのタイミングでDropboxにファイルをつっこみ、iPhoneで再生を確認できました。
先ほどの爆笑問題の2時間番組をこの方法でmp3にしてみる。どのくらいのファイルサイズになるだろうか。
$ ffmpeg -y -i TBS_BAKUSHO_20101201T010001.flv -ab 32000 -ar 24000 -acodec libmp3lame TBS_BAKUSHO_20101201T010001.mp3結果は28MBほどに。音質の劣化もそこまで酷くないので、ひとまずはこれでいきますか。
これを、cronが実行するファイルにも書き加え、元ファイルのflvを削除するように変更。
1分間の動作テストを行う。
$ ~/bin/radiko TBS 1 radiko >>$HOME/radio/radiko.log 2>&1 &mp3の空のファイルが作成されるだけで、うまくいかない。。試行錯誤のすえ、標準出力をログファイルに吐き出すと何故かmp3の部分で止まってしまっていた。ので、標準出力はすべて破棄するように変更。
$ ~/bin/radiko TBS 1 radiko > /dev/null 2>&1併せてcrontabも変更。
実際に1分間の録音の動作確認ができた。ファイルサイズも小さくなったのでめでたし。次は、Dropboxにもコピーする。できればシンボリックリンクがいい。そこで、テスト。
$ ln -s TBS_radiko_20101211T164412.mp3 ~/Dropbox/Public/link.mp3シンボリックリンクを作成してみるも、Dropboxには認識されない。そこで、ハードリンクに切り替えてみる。
$ ln TBS_radiko_20101211T164412.mp3 ~/Dropbox/Public/link.mp3こちらだと問題なさそうなので、録音終了後にDropboxにハードリンクを追加する作業をするようにする。
これで、録音が完了するとmp3へ変換→元ファイル削除→Dropboxのフォルダへハードリンク追加まで完了。これによりiPhone同期、Windows同期まで完成。
■WEB上でmp3を再生できるようにする
これを利用。超簡単にシンプルなmp3プレーヤーがくっつけられる。
ファイルが増えても更新が不要なので、非常に便利。
■mysqlで録音したものを管理するためにテーブルを作成
CREATE TABLE radio_list (uid int(5) auto_increment PRIMARY KEY,pid int(5) DEFAULT ‘0’ NOT NULL,filename varchar(100),time int(5),recorded_on DATETIME);CREATE TABLE radio_program (pid int(5) auto_increment PRIMARY KEY,program varchar(100));こんな感じです。他にもお気に入りの番組があれば、そちらも登録していきますが、今のところはJUNKだけで十分です。
あとは、ひたすらラジオのコンテンツが降ってくるのを待つだけ!やったね!本心としては公開したいですが著作権が絡むため、そんなことはやっちゃいけません。完全に個人利用です。
なので、URLは載せられませんがサイトのイメージとしてはこんな感じですよ。

今後は、大阪のラジオを聴くためにどうにかしたいのと、エラーを極力なくしていくことですね。radiko側の問題もありますが、万が一エラーになった場合に、自動でリトライする仕組みを作っていきたいと思います。
ラジオ業界が、radiko.jpによってさらに盛り上がっていくことを願っています。「○○しながら」視聴できるメディアの強みを活かして、面白いことをどんどんやってください!前のエントリーでも書きましたが、radikoには是非ともオープン化の道へ進んでいって欲しいと思います。
TBSラジオのJUNKの大ファンとして、まずは一度生で聴いてみることをおすすめします!
それでは!
※これは第1回8maki開発合宿中に作ったもののレポートでもあります。
@8maki @twitbn @hyshhryk @pggm @twginriki @pandeiro245 @shinout @chicken800
みなさん、お疲れさまでした。そして、諸々取り仕切ってくれた@8makiくん、本当にありがとうございました!