- はじめに
- 国旗を覚えるようになったきっかけ
- 社会科と自分について
- 興味関心の拡げかた、深めかた
- トイレという個室の存在
- 子どもの興味関心は水物
- 新規の学習要素を既存の学習要素と関連付ける
- クイズやゲーム形式で親子で楽しむ
- お風呂の壁の活用
- 具体的にどう拡げているか
- 今後
はじめに
保育園に通っている 5 歳の長男が国旗から国名をだいたい当てられるようになったと思ったら、最近は国の場所と首都名まで覚え始めた。 コンプリートまではまだ遠いけれど、自分と比較したら子どものほうが圧倒的に先を行っている。
いわゆる Gifted のような感じではないと思っているけれど、記憶力、関心の持ち方は親から見ても(というかひとりの人として)素直に尊敬している。すごい。
正直ここまで続くとは思っていなかったけれど、あわよくば関心を持って欲しいと思い、種を蒔いていたのは事実。なので、ある種では意図通りであるとは言える。
どのように種を蒔いたか、蒔くときに気をつけていたか将来の自分のための備忘録として残しておこうと思う。
国旗を覚えるようになったきっかけ
随分前(たぶん 2〜3 歳くらいのとき)から、おさるのジョージのあいうえお表をトイレに貼っていた。
保育園だったり日常の中でひらがなへの接触機会は多くあったはずなので、当然この表がすべてではないけれど、ひらがながだいたい読めるようになってきたのがたしか 5 歳になる少し前くらい。
今度はカタカナが読めるようになるといいなーと思い、いい感じの教材を探していたところ、ぷりんときっずという素晴らしいサイトを見つけた。
幼児〜小学生あたりをターゲットにした無料の学習プリントが PDF で大量に配布されている。 デザインにも一工夫がなされており楽しめるようになっているので、下手な学習教材を買う前にぜひ一回見てみてほしい。
このサイトに「国旗カタカナあいうえお表」というものがあり、これを印刷しトイレに貼ってみた。
ひらがなとカタカナは対応しているということ、自分たちが住んでいる日本には日本のマークがあるということ、日本以外にも国というものがあることを順を踏んで教えた。
このあたりが国旗というものを認識したきっかけだと思う。
社会科と自分について
余談だが、自分は高専の入試に社会科がないと知った瞬間から社会科(特に日本史、世界史、地理)はすべて捨てて生きてきてしまった。
当時は斜に構えて「ググれば出てくるし、暗記科目の価値はだだ下がりする」と高をくくっていたのだけれど、大人になってから一般教養として社会科を知らなさすぎて困ること、恥をかくシーンが出てくることが何度もあった。
また最近は「銃・病原菌・鉄」を読んで、いかに人類進化に地理が重要なファクターであったかを知り、世界史、地政学への関心が出てきた。もっと昔からこのあたりの基礎知識があれば、どんなに授業を楽しめたか分からないほどである。
というようなこともあり、子どもにはその楽しさを少しでも知ってもらえるといいな、少なくとも入り口だけでも見せてあげられるといいなという思いがある。
興味関心の拡げかた、深めかた
これらの手法が一般化できないことは前提として、あくまで自分の場合はどうしているか。
トイレという個室の存在
トイレは集中できる。他に誘惑がないからだ。故にそこに貼ってあるポスターや表に意識が全集中する。その機会を存分に活かせるようにしている。
また、トイレに入っているときによく「パパーー!!」と呼ばれて「これなに?」だったり「なんて読むの?」とか聞かれることもあるが、なるべくすぐに行くようにして答えるようにしている。
子どもの興味関心は水物
上で、なるべくすぐ行くようにしていると書いたが、大人以上に子どもの興味関心は水物だと思っており、その一瞬を逃さずキャッチすることが大事だと感じている。
興味が出てきた事柄に関して子どもから質問があった場合、それに対する回答だけではなく+αの関連情報を一緒に教えるようにしている。
そのタイミングは、興味を拡げたり深めたりするための決定的なチャンスだと思っている。
それ故かどうか分からないが質問が途切れなかったり、子どもが面白がって「これは?」「これは?」「これは?」「これは?」と連発してくることも多々あるが、こういったものにもできるだけ付き合うようにしている。
新規の学習要素を既存の学習要素と関連付ける
新規の学習要素は既存の学習要素に絡めることが大事だと思っている。
たとえば、新規の学習要素としてカタカナを取り扱う場合、ひらがなという基盤がある程度整っていて、それと関連を認識できるようにしてあげること。
国旗を取り扱う場合はカタカナがある程度読めるという基盤が整っている、世界地図を取り扱う場合は国旗とカタカナがある程度分かるといった具合に。
これが分かるから、あれが分かるというような体験をさせてあげることが子どものモチベーションアップになるといいなーという思いからそうしている。
クイズやゲーム形式で親子で楽しむ
よくある話だと思うが、クイズを出し合ったりしてそれ自体を楽しめるようにしている。
うまい具合に子どもを調子に乗せているつもりではあるけれど、過度に調子に乗せるとつけあがらないか心配なので、時折自分もちゃんと勝つようにはしている。
これの影響か分からないが、異常に負けず嫌いな感も出てきているので、若干心配だがしばらく静観する。
お風呂の壁の活用
トイレと同様、お風呂も他への誘惑がないため集中できる貴重な場所だと思う。
世界地図はお風呂に貼れるタイプを購入して、浴槽に浸かりながら親子でコミュニケーションを取りながら楽しんでいる。
具体的にどう拡げているか
- 種は蒔いても、強制しない
- 散りばめておいて、興味が湧くチャンスを待つくらいのスタンスで構える
- どうしても言いたくなってしまうときもあるけれど、ゴリ押しは逆効果
- 子どもと同じ視点に立って、一緒に興味を持つ
- 細部への気付きを褒める
- 自分は気付かなかった、素直にすごいと思ったらすごいと伝える
- 難しい質問をされても、無下にあしらわない
- 答えはいまはわからないけれど、どう思うか聞いてみる
- その理由が、論理破綻していても一切気にせず楽しむ
- その論理破綻に乗っかって、破綻させてみる
- 自分自身として気になったことがあったら、調べて伝える
今後
まだ国旗、国名ブームは続いているので、これが持続する限りは拡げたり深めたりしていければと思っている。次に買おうと思っているのはこのあたり。
コロナが収束して、誰もが安心して海外旅行に行けるようになる日が戻ってくることを祈っている。